「何これ、顔が良すぎない……?」
2019年5月のある日、YouTubeをぼんやり眺めていたとき、突然“それ”は現れた。
おすすめ欄に浮かんできた動画のタイトルは『Take Off』。再生ボタンを押した瞬間、
画面の中で彼らが踊り出した。音楽もパフォーマンスもカッコいいのに、
何より――顔面の衝撃がすごかった。

一度ハマると止まらないのが、YouTubeの“無限おすすめ地獄”。
そこから芋づる式に出てくる動画を片っ端から見ていたら、気づけば夜が明けていた。
最初に私を虜にしたのは、ルーカス。
モデルのようなスタイル、表情のギャップ、ダンスのパワフルさ。
「推し」という存在が心を動かすってこういうことかと、初めて知った。

写真 SMエンターテインメント
何がこんなに私を惹きつけるんだろう――そう思いながら見ていたのは、
表のパフォーマンスだけじゃなかった。
コンテンツやビハインドで垣間見える、メンバー同士の仲の良さ。
茶化したりふざけたり、ふいに本気で語ったりするあの距離感。
そして、画面越しでも伝わるようなグループ全体のポジティブな空気。
誰かがうまくいかないときは自然と支え合って、
喜びを分け合うときは全力で祝う――そんな姿を見ているうちに、
ただの“推しグループ”ではなく、“心の拠り所”になっていた。
あれから数年経って、グループの体制も少し変わった。
推しも変わった部分があるし、環境だっていろいろあった。
だけど私にとって「2019年のTake Off」は、
“心が動いた瞬間”の象徴として、今でもちゃんと残っている。
あの頃の私が、画面に向かって目を輝かせていたこと。
そのきっかけになったのが威神Vだったこと。
それだけで、この世界がちょっとだけ豊かに見える気がする。
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